囚人のジレンマ

ゲーム理論の定番

二人の犯罪者が逮捕され、自白か黙秘かを迫られる。 自白すれば、捜査に協力したことで、減刑される。 一方黙秘すれば、重い刑が課される可能性がある。

相手:黙秘 相手:自白
自分:黙秘 自分:禁固3年
相手:禁固3年
自分:禁固10年
相手:禁固1年
自分:自白 自分:禁固1年
相手:禁固10年
自分:禁固5年
相手:禁固5年

自白の誘惑

相手が黙秘したと仮定すると、自分が自白すれば1年、自分が黙秘すれば2年。

相手が自白したと仮定すると、自分が自白すれば5年、自分が黙秘すれば10年。

どちらの場合も、自白したほうが刑期が軽い。

合計利得の減少

個々の囚人が(共犯者と協議できない状況下での)合理的な判断を下すと、共に自白することになる。しかしこれは両方が黙秘した場合よりも双方の刑が重い結果となる。

実社会での囚人のジレンマ

多くの社会現象で囚人のジレンマ状況が起こり得る。 国同士の軍拡競争、漁場の乱獲、環境汚染等。

プレイヤー同士の情報交換

原型ではプレイヤー(共犯者の二人)は、相互に情報交換できなかった。 しかし、プレイヤー同士が情報交換し、共に黙秘すれば、(プレイヤーにとって)より良い結果を得られる。 実社会では法律を作ったり、条約を結んだりすることで、裏切りを防ぐことに対応する。

アクセルロッドの実証実験

アクセルロッド は、コンピュータシミュレーション(囚人のジレンマ状況が繰り返し発生する状況で協調裏切りの選択を行う)コンテストを行った。 様々な人がプログラムを考え、より良い結果を目指した。 結果、勝利したのは、しっぺ返し戦略(tit for tat)だった。

しっぺ返し戦略とは、相手の前回の選択(協調/裏切り)を自身の次の選択とするものである。 単純化された戦略ゲームから、相互協力の意義を見出した研究である。

この研究は単純すぎるという批判もケンビンモアによりなされている。